ここ数年生産ラインやサプライチェーンの攻撃や機密情報の漏洩など、工場の生産管理システムが狙われる事件が増えています。以前は工場の管理システムや生産システムは社内だけで接続して使用されていましたが、近年のIT化によりほとんどが外部ネットワークに接続して使用できるようになっているため、生産管理システムがサイバー攻撃を受けるリスクがぐんと高まってきたのです。中でも比較的簡単に行える大量サービス拒否攻撃であるDDoS攻撃などの不正アクセスによって、システムがストップして生産ラインを動かせなくなったり、システムが稼働している機器のセキュリティホールから情報が漏洩するという事件が発生します。よってネットワーク機器に大きな負荷がかかってウェブサイトへのアクセスができなくなり、ネットワーク遅延が起こり売上や信用面に大ダメージを与えてしまいます。
これらの攻撃から守るためには、工場のセキュリティ上のリスクをいち早く見つけて改善する必要があります。セキュリティ上の欠陥があれば相手に付け入る隙を与えてしまうので、その隙をなくすためにもセキュリティ上のリスクが発見され次第早急に取り除いていくことです。またセキュリティソフトのアップデートが配信されたら速やかに適用したり、第三者が勝手に侵入できないよう入り口を減らすことも一つの対策です。ほとんど使われないサービスを提供し続ければ、攻撃者にとっては狙いやすい格好の的になってしまいますので、過不足ないサービスの状態を維持しながら常に全体を把握できるようにしておきましょう。
もう一つ注目したいのがCDN対策ですが、CDNとはコンテンツを配信する仕組みのことで、世界各所にキャッシュサーバを持つことによりアクセスの遅延を生じさせない様につくられています。キャッシュサーバを複数持つ特性上、一箇所にアクセスが集中しないためDDoS攻撃の充分な対策になるのです。
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