otとはoperatingtechnologyの略で、産業用ロボットのシステムなどを制御する技術を指します。そこで使用される多くの機器はコンピュータのソフトウェアで制御が行われていたり、ネットワークに接続するケースもあることからしっかりとしたセキュリティが求められています。しかし、itセキュリティと大きく異なる点は、稼働を停止させないために様々な施策が必要なところです。例えばitセキュリティではosのアップグレードやウイルス対策ソフトの定義ファイルなどを常に最新版に保ち、未知の脅威から守ることが大切です。
一方、otセキュリティの場合は常に最新にしておけば良いとは限らないのが現実です。これまでの例ではosの最新のパッチを適用させたところ、通信が阻害されて産業用ロボットが停止し、制御ができなかったことがありました。その時はパッチをアンインストールすれば解決しましたが、それと引き換えに安全面での心配が残りました。そこで制御を行う端末のみで外部からの脅威から守るのではなく、外部との通信はホストサーバーで一元管理し、そこでのファイヤーウォールなどを駆使して安全性を確保するという対策が行われた例がありました。
このようにotセキュリティでは産業用ロボットのシステムなどが稼働できる態勢を確保して業務を極力止めず、他のシステムを併用して総合的な安全対策を行うのが特徴です。otでは各部門の専門家が連携を図り、設置された目標に向かって力を結集することが大切です。
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