ゼロトラストを導入する上での注意点

セキュリティ対策をファイアウォールからゼロトラスト、このように考えたとき第一に導入するためには高額な費用と対応のための時間も必要不可欠です。金額にもよるけれども稟議書が通らないと導入ができませんし、運用開始までの時間が長引くとその間のセキュリティ対策をどのようにすべきか、このような問題も発生しがちです。既存のセキュリティ製品の見直しを行うと同時にゼロトラストに対応した製品の検討、このような問題も出て来ます。ゼロトラスト製品によって、従来型の境界型防御でもあるファイアウォールとは使い勝手そのものが大きく変わってしまうことも少なくありません。

ユーザー認証が強化される関係から使い勝手が悪いなど従業員からのクレームになることもあるので、ゼロトラストを導入するためのメリットや理由など分かりやすく説明を行い、全ての従業員が理解した上で実行に移すことも重要です。その都度ログイン認証が求められる、URLフィルタリング機能の設定の仕方によってウェブサービスに接続ができなくなるリスク、従業員の作業効率が悪くならないよう設定を考えることも導入する際に注意しなければならない項目の一つです。導入した後は、定期的に設定の見直しが必要になるので過剰なセキュリティ設定にならないようにしなければなりません。ゼロトラストは従来型のセキュリティとは異なり安全性および利便性を両立できる設定にする、このような調整が求められることを理解することをおすすめします。